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2021.6.12HOTEL
パトリシア・フィールド・アートコレクション 展示 2021
パトリシア・フィールド・アートコレクション 展示 2021

2020年に中村キース・ヘリング美術館とのコラボレーション企画として全館で展示し、好評をいただきました「パトリシア・フィールド・アートコレクション展」の第2弾を2021年6月より開催しております。

パトリシア・フィールド・アートコレクションはスタイリスト、パトリシア・フィールドが1966年にオープンしたブティック『パトリシア・フィールド』が2016年春に惜しまれつつ閉店したのち、主要作品190点が中村キース・ヘリング美術館に収蔵されたものです。
ブティック『パトリシア・フィールド』はシーンスターと呼ばれるミュージック・カルチャーシーンに属する者や、セレブ、LGBTQ+、そして世界中のファッショニスタが集うメルティングポットとして存在した場所で、1983年イーストビレッジのショップではキース・ヘリングが制作した初めてのTシャツが販売されました。
コレクションはフィールド自身が蒐集してきた作品だけでなく、アーティストやデザイナー、ファンなどが『パトリシア・フィールド』に魅了されて制作した作品の蓄積でもあります。

2021年の展示ではエントランスラウンジにリチャード・アルバレス、アーティ・ハックなどパトリシア・フィールドの元に集った特徴的なカラー、スタイルを象徴する大型の作品を展示しています。ホテルバーへと続くラウンジスペースに展示されたリチャード・アルバレスの作品はパトリシア・フィールドの自宅のキッチンの食器棚のガラス戸に描かれたもので、2016年中村キース・ヘリング美術館で行われたパトリシア・フィールド・アートコレクションの主要作品としてガラス戸部分を取り外して収蔵されたものです。
ニューヨーク市のブロンクス出身の作者の作品は、子供の頃に彼を取り巻いていたサンテリア(Santería: アフロ・ラティーノやアフロ・カリブ人の間で信仰される西アフリカにルーツを持つ宗教)とキリスト教の図像を参照し、ガラスと作家自身が開発した重ね合わせの技法を駆使して制作されたもの。ご覧になる時間や角度により印象が変化する作品です。

滞在期間中はホテルの館内をゆっくりと歩き、出会った作品からブティック『パトリシア・フィールド』に集まった1966年からの50年にわたるニューヨークのアートの息吹を感じていただけますと幸いです。


パトリシア・フィールド
(1942年ニューヨーク生まれ)
映画「プラダを着た悪魔」(2006年)や、テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティー」(1998年から2004年)で知られるニューヨークのスタイリスト。エミー賞受賞や2007年にはアカデミー賞にノミネートされるなど、テレビや映画の世界で活躍するだけでなく1966年にオープンしたショップ『パトリシア・フィールド』は、半世紀もの間、ファションとカルチャーに多大な影響を与えた。
2016年春『パトリシア・フィールド』は閉店するが、テレビや映画のスタイリングは現在も第一線で活動を続けている。「着るアート」をコンセプトとした「アートファッション」と名付けられたブランドを展開。ファッションをアートとしてキュレーションするという、これまでにない新しいスタイリングの在り方に挑戦している。